二百万年ほど前に、2つの大きな力の間で、容赦ない、そして終わりのない戦いが始りました。それは、太平洋プレートとインド・オーストラリアプレートと呼ばれる2つの地殻です。インド・オーストラリアプレートに対し、太平洋プレートがプレート境界で急速に隆起するという、断層活動の結果、最も美しい雪山の景色として知られる現在のサザンアルプスが形成されたのです。2つのプレートは現在も隆起していることが確認されており、マウントクックは1年に10mmずつ高くなっています。
マオリ族の伝説によると、アライテウルと呼ばれるカヌーが南島へ漂流したことから始ります。東海岸オマルの南、難破したマタカエア(シャッグ ポイント)には、今もその残骸が、モエラキ ボールダーズ(半球型の奇岩がいくつも並ぶ砂浜)という形となって見られるといいます。カヌー難破後、生き延びた人々が内陸を探検します。探検中、アオラキと呼ばれる少年は、そのメンバーの長である祖父の肩に座っていました。夜が明け、太陽の光りが射した途端、彼等は石に姿を変えてしまいました。その時メンバーで一番高くにいたアオラキが、一番高い山頂、つまりアオラキ/マウントクックとなったのだそうです。 1850年代、アーチェロン号という測量船のキャプテン ジョン ストークスがこの山を発見し、探検家ジェイムスクックに敬意を表し、マウントックと命名しました。後の1881年、測量員のGJ ロバートが高さを3764mに改めました。 マウントクック初登頂に挑戦したのは1882年、アイルランド人のW S グリーン師と2人のスイス人ガイドでした。結局のところ、彼らは山頂まで200mの位置まで登りましたが登頂は果たせませんでした。完全初登頂は1894年、ハーミテージ エリアで働いていた3人のニュージーランド人、トムファイフ、ジャック クラーク、ジョージ グラハムによって成し遂げられました。